許可業種を選ぶポイント

 自社の技術力、営業内容を十分に考慮して、28の許可業種の中から業種を選択する必要があります。前提として、許可の取得にはその業種に応じた「専任技術者」に該当する人材の確保が必要です。

 たとえば、住宅リフォーム営業をする会社が、住宅内のクロスや床材の貼替えを行おうとすれば「内装仕上工事」の許可が必要です。照明関係のリフォームも行おうとすれば「電気工事」に該当します。厨房設備の改修配管を行うならば「管工事」の許可に該当します。

関係する工事の許可をすべて取る必要があるか

 一式工事の許可を取得していても、単独の専門工事(一定の金額以上)を受注する場合は、それぞれの業種の許可が必要になります。業種の選定に当たっては、どの工事(業種)を主にしたいかの視点で考えるべきです。上記の例で「内装仕上工事」が主であって、「電気工事」や管工事」が従たる工事である場合、自社で施工せず、下請に発注するのであれば、「内装仕上工事」の許可だけを取得すればいいことになります。

 また、一つの許可で済む場合もあります。たとえば、外壁の「左官工事」を行っている会社が、同時に防水効果のあるモルタルを使って「防水工事」を合わせて施工する場合、いずれかの許可を取得していればよく、両方の許可を取得する必要はありません。

 一つの工事を施工する過程で、工事内容のどの部分を担当するかによって許可業種が異なってくる場合があります。例えば鉄骨工事の場合、設計図面から鋼材を加工して鉄骨を作り現場で組み上げるという全体を施工するのは「鋼構造物工事」に当たりますが、他社の加工した鋼材を現場へ運搬して組み上げだけを担当するのは「とび・土工・コンクリート工事」に該当します。

あわせて取得した方がよい許可業種

 現在、取得している業種以外に許可が不要な軽微な工事を施工している場合は、その業種が候補となります。また、付帯工事として関連受注および自社施工している場合も同様です。関連の傾向が強い許可業種を以下に示します。

土木工事業・・・とび・土工工事業、石工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、舗装工事業、しゅんせつ工事業、水道施設工事業、防水工事業、電気工事業、塗装工事業、機械器具設置工事業

建築工事業・・・とび・土工工事業、内装仕上工事業、大工工事業、屋根工事業、ガラス工事業、防水工事業、熱絶縁工事業、解体工事業、左官工事業、とび・土工・コンクリート工事業、石工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、鋼構造物工事業、建具工事業、清掃施設工事業

大工工事業・・・建具工事業、とび・土工工事業

左官工事業・・・タイル・れんが・ブロック工事業、防水工事業

とび・土工工事業・・・土木工事業、舗装工事業

石工事業・・・土木工事業、とび・土工工事業

屋根工事業・・・防水工事業、板金工事業

電気工事業・・・電気通信工事業、鋼構造物工事業、管工事業

管工事業・・・土木工事業、消防施設工事業、熱絶縁工事業、水槽施設工事業

タイル・れんが・ブロック工事業・・・とび・土工工事業

鋼構造物工事業・・・建築工事業、とび・土工・コンクリート工事業

舗装工事業・・・土木工事業、とび・土工工事業

ガラス工事業・・・建具工事業

塗装工事業・・・防水工事業、とび・土工工事業

内装仕上工事業・・・建具工事業、建築工事業

機械器具設置工事業・・・管工事業、鋼構造物工事業

熱絶縁工事業・・・管工事業

電気通信工事業・・・鋼構造物工事業

造園工事業・・・土木工事業、とび・土工工事業、舗装工事業

さく井工事業・・・とび・土工工事業

水道施設工事業・・・管工事業、土木工事業

消防施設工事業・・・管工事業、電気工事業

清掃施設工事業・・・管工事業、水道施設工事業

解体工事業・・・建築工事業

入札に有利な業種

 一般的に、発注者の格付け評価の対象となる工事は、土木、建築、電気、管、舗装の5種類が多いようです。このほかに、分離派中にふさわしい工事とされる造園、鋼構造物、水道施設、しゅんせつ、清掃施設、機械器具設置、とび・土工、電気通信、消防施設の9種類の計14種類は工事の発注量が多く、許可を取得しておいた方が有利と言えます。

 建設工事は、各種の工事を有機的に結合させることで一個の構築物を作り上げるため、メイン工事の許可に付帯関連する工事についても、許可があると指名されやすい場合があります。たとえば、配水本管施設工事に対応する土木一式工事と水道施設工事、外壁改修工事に対応する建築一式工事、塗装工事と防水工事、電気工事と電気通信工事などです。

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