建設業法改正の動向について(国交省)

中央建設業審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会基本問題小委員会において、建設業法関係の今後の方向性にについて中間とりまとめが策定されました。

1 長時間労働の是正

(1) 受注者双方による適正な工期設定の推進

① 適正な工期設定に関する考え方(基準)の明確化
・ 中央建設業審議会において「工期に関する基準」を作成し、実施を勧告
→ 工期についての考え方を明確化、受発注者双方による適正な工期設定の取組を促進

② 受注者による工期ダンピングの禁止
・ 受注者は請負契約を締結するに際して、工事の準備期間、工事の種別ごとの工事着手の時期及び工事完成の時期などの工程の細目を明らかにして建設工事の「工期」を見積り

⓷ 不当に短い工期による請負契約の禁止と違反した場合の注文者への勧告制度
・ 注文者は、その注文した県sてう工事を施工するために通常必要と認められる期間に照らして著しく短い工期による請負契約を締結してはならないこととし、違反した場合の勧告制度を創設

(2) 施工時期等の標準化の推進

・施工時期等の標準化を公共工事の入札及び契約において公共発注者が取り組むべき事項として明確化

・ 標準化の取組が遅れている地方公共団体に対して、関係省庁と連携して、より実効性をもって取組を促すことのできる制度の創設

→ 地方公共団体(特に市区町村)における施工時期等の標準化の取組を一層推進

2 処遇改善

(1) 技能・経験にふさわしい処遇(給与)の実現

① 一定の工事において、注文者が請負人に対して一定の技能レベルを指定できる制度の創設
 工事の適正な施工の確保や品質の向上の観点から必要と認められる場合等において、注文者が請負人である建設企業に対し、一定の工種の工事の施工に必要な一定の技能レベルを指定することができる制度を検討

② 施工体制台帳に記載すべき事項に、作業員名簿(当該建設工事に従事する者の氏名)を追加
 登録基幹技能者をはじめ現場で作業する技能者を施工体制台帳における記載事項とするよう検討
→ 建設業で働く人の姿を「見える化」、現場で働く技能者の誇りや処遇改善など

⓷ 技能者が建設工事を適正に実施するための知識及び技能等の向上
 建設工事に従事する者は建設工事を適正に実施するために必要な知識及び技術又はぎぎ脳の向上に努めなければならない旨の規定を検討

(2) 社会保険加入対策の一層の強化

① 社会保険に未加入の建設企業は建設業の許可・更新を認めない仕組みの構築
 下請の建設企業も含め社会保険加入を徹底するため、社会保険に未加入の建設企業は建設業の許可・更新を認めない仕組みを構築

② 下請代金のうちの労務費相当分の現金払の徹底
 下請代金のうち労務費相当分(社会保険料の本人負担分を含む)については、手形ではなく現金払が徹底されるよう規範を強化

3 生産性向上(技術者制度関係)

(1) 限られた人材の効率的な活用の促進

① 主任技術者配置要件合理化のための専門工事共同施工精度(仮称)の創設
 一定の限られた工種に関して複数の専門工事企業が共同で施工する場合において、上位専門工事企業の主任技術者が行う施工管理の下で下位専門工事企業も含め適切に作業を進めていくことで適正な施工が確保できる場合には、下位専門工事企業の主任技術者の配置を不要とできる制度を創設

② 元請建設企業の技術者配置要件の合理化
 若手技術者の技術力育成を図るため、監理技術者補佐(仮称)が専任配置されている場合には、一定の条件の下、当該工事の監理技術者について他の工事等との兼務を認める仕組みを創設

(2) 仕事の効率化や手戻りの防止

・ 受注者双方が施工上のリスクに関する事前の情報共有を実施

(3) 建設工事への工場製品の一層の活用に向けた環境整備

・ プレキャストなど、工場製品に起因して建設生産物に不具合が生じた場合において、工場製品の製造者に対し原因究明、再発防止等を求めるための勧告等ができる仕組みを構築

(4) 重曹下請構造の改善に向けた環境整備

・ 専門工事共同施工制度(仮称)のほか、技術者の社員化、施工体制台帳や施工体系図による下請次数のの見える化等、発生原因に応じた様々な施策を総合的に実施

4 地域建設業の持続性確保

(1) 災害時やインフラ老朽化等に的確に対応できる入札制度の構築

・ 災害発生時における公共発注者の責務の明確化(随意契約等の適切な活用、復興係数等の導入、地域要件の適切な設定等)

(2) 建設業許可制度の見直しによる建設業の持続性確保

① 建設業許可基準における経営業務管理責任者の配置要件の見直し
 経営層の高齢化が進む地域建設業の持続性の確保につなげるため、建設業の許可基準における経営業務管理責任者の要件について廃止も含め制度の見直しを検討

② 円滑な事業承継のための建設業許可における事前審査手続の整備
・ 事業承継効力発生前等、申請までの間の事前確認手続を整備(通知により明確化)することにより、申請から許可取得までの期間を短縮する方策について検討
・ あらかじめ許可行政庁の認可等を受けることにより、事業承継の効力の発生日に自動的に権利義務を承継するような制度を検討

→ 建設産業政策2017+10(概要)「国土交通省ホームページ」

 

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2018年6月22日