建設業法規則改正の見通し(令和5年1月1日施行予定)

令和5年1月1日施行予定の「建設業法施行規則の一部改正」において、以下の内容が定められる見通しです。パブリックコメント募集後、令和4年8月~9月ころの公布が予定されています。

 

(1)許可申請の電子化に伴う提出書類の一部省略(第3条・第4条・第13条関係)

 建設業許可申請時に必要な建設業法(昭和24年法律第100号。以下「法」という。)第7条第2号に掲げる基準(技術者資格)を満たしていることを証する書類について、電子申請を行う場合には、当該書類のうち、建設業法施行規則(昭和24年建設省令第14号。以下「規則」という。)別記様式第8号による証明書(専任技術者証明書)以外の国土交通大臣が定める書類の提出を省略することができることとする。
 また、規則第4条第1項各号に掲げる書類(財務諸表、登記事項証明書、納付済み額を証する書面等)についても、電子申請を行う場合には、同項第6号から第11号まで、第14号及び第15号に掲げる書類のうち国土交通大臣が定める書類の提出を省略することができることとする。

 経営事項審査申請に関しても、電子化となることが予定されている。申請だけでなく許可通知や結果通知書についても電子送付となる予定。

詳細は告示で定められる予定。

電子申請は、「GビズID」による認証が用いられる予定。

 

◇バックヤード連携(現時点での想定)

連係情報連携先連携対象連携時期備考
登記事項証明書法務省大臣・法人R5.1~知事許可の連携は現在調整中
納税情報法人税/所得税国税庁大臣・法人/個人R5.1~個人の連携時期は現在調整中
消費税/地方消費税国税庁大臣/知事・法人/個人R5.1~個人の連携時期は現在調整中
事業税都道府県知事・法人/個人調整中 
技術検定合格証明書国土交通省すべてR5.1~ 
経営状況分析結果通知書登録経営状況分析機関すべてR5.1~ 
監理技術者資格者証(一財)建設業技術者センターすべてR5年度 
監理技術者講習修了証国土交通省すべてR5年度 
建設業経理士登録証

(一財)建設業振興基金

すべてR5年度 
登録建設業経理士講習修了証(一財)建設業振興基金すべてR5年度 

 

(2)経営事項審査における社会性等(W)の評価項目の改正(第18条の3・別記様式第25号の14・第25号の15関係)

 「建設工事の担い手の育成及び確保に関する取組の状況」として以下の①~④を、「建設機械の保有状況」として以下の⑤を、「国際標準化機構又は国が定めた規格による登録又は認証の状況」として以下の⑥をそれぞれ新たに評価することとする。

① 審査基準日における女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)に基づく「えるぼし認定(1段階目)」「えるぼし認定(2段階目)」「えるぼし認定(3段階目)」「プラチナえるぼし認定」の取得状況

② 審査基準日における次世代育成支援対策推進法(平成15年法律第120号)に基づく「くるみん認定」「トライくるみん認定」「プラチナくるみん認定」の取得状況

③ 審査基準日における青少年の雇用の促進等に関する法律(昭和45年法律第98号)に基づく「ユースエール認定」の取得状況

④ 審査基準日以前1年以内に請け負った「民間工事を含む全ての建設工事」又は「全ての公共工事」において、建設キャリアアップシステム上で就業履歴を蓄積するために必要なカードリーダー設置など、国土交通大臣が定める必要な措置の実施状況
 運用上は、要件に該当する旨の誓約書の提出と抽出調査等による確認をもって加点することとなる予定。

建設業許可を要しない軽微な工事(請負代金額500万円未満(建築一式工事の場合は1,500万円)の工事又は建築一式工事のうち延べ面積が150㎡に満たない木造住宅を建築する工事)及び災害応急工事(発災直後の応急対策であって災害協定に基づく契約又は発注者の指示により実施された工事等)等を除く(詳細は告示で定められる予定)。

⑤ 審査基準日において、自ら所有し、又はリース契約により使用する以下の建設機械の保有台数
・土砂等を運搬する貨物自動車であって、自動車検査証の「車体の形状」の欄に「ダンプ」、「ダンプフルトレーラ」又は「ダンプセミトレーラ」と記載があるもの(最大積載量による制限なし)
・労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)第13条第3項第34号に規定する作業床の高さが2メートル以上の高所作業車、同令別表第7第4号に掲げる締固め用機械(ロードローラ、振動ローラ等)及び同表第6号に掲げる解体用機械(ブレーカ、解体用掴み機等)

 

⑥ 審査基準日におけるエコアクション21の認証の取得状況
 ISO14001認証も取得している場合は、エコアクション21認証取得による加点は行われない予定。

2022年7月4日